あなたに話すまでもないこと

通りすがりの人混みから「きっちゃった 3センチ」と聞こえた。女の人の声で、それは嬉しそうでもあり悲しそうでもあり恥ずかしそうでもある。きっちゃった3センチってのは髪の毛のことだと察しまして、髪の毛を3センチって大したことないのではと思いまし…

日記

去年からバタバタと続いていたものが着実に落ち着いていって、物事は着実に行えば終わるんだなと思ったところ。何かの家中にいるときはこの状態が永遠に続くような気がして毎度恐ろしくなるのに、一個ずつ着実にトントントンとやっていけば必ずいつかは終わ…

あたらしい

新しい音楽を探す。出会ったあの人の部屋は本で溢れている。古い少女漫画をたくさん抱えて、壁にかかった薄い鏡にあの人の横顔が映る。その横顔は目の前にいるあの人よりなんとなくきれいだった。 ここに住むあの人をわたしは知っていたと思っています。 新…

2019年に書き残していたこと

母さんは笑った。兄ちゃんも笑った。横にいる人も笑った。映画を観に行こうと思った。バイトの人に飲み会に誘われた。同居人はガンプラを作っている。まっさらなザクに自ら土やサビを足すことで、躍動感を与える作業を続けている。私の部屋に躍動感のあるザ…