2019年に書き残していたこと

母さんは笑った。兄ちゃんも笑った。横にいる人も笑った。映画を観に行こうと思った。バイトの人に飲み会に誘われた。同居人はガンプラを作っている。まっさらなザクに自ら土やサビを足すことで、躍動感を与える作業を続けている。私の部屋に躍動感のあるザクが置かれている。できればどこか見えないところに置いてほしい、戦闘してきたかのようなザクはここにいないべき。汗をかいていたら知らないメガネに笑われる。近所の映画館でジョーカーを見る。ポップコーンの食べ過ぎか、人が殺される様のどちらかで気持ちが悪い。冷静に考えなくとも、人が殺される様に皆慣れすぎ。バイト先の女の子(ショートカット)はいつもグレーのマットなヘッドホンを首からかけて、よく分からないマイナーな月刊漫画雑誌を読んでいる。掠れた声の「お疲れ様です」を今日も聞く。六本木のはなまるうどんにはギャルの店員がいる。いつも素手でうどんをつくってくれる。私はそれがとても嬉しい。